召田喜和子作品集

「活鯛御用」(全五話)掲載開始

北斎の名作「神奈川沖浪裏」をご存知でしょうか。

新1,000円札の裏面を飾ることとなったこの浮世絵には、荒波に立ち向かう押送舟(おくりぶね)が描かれています。

その勇壮な姿の背後には、凛として佇む富士の峰。

実は、この絵には知られざる物語が隠されていました。

江戸時代、木更津浦には幕府への鮮魚を運ぶ押送舟が数多く存在し、木更津船という定期航路が確立していました。北斎が描いた光景は、重要な任務を終えた押送舟が、荒波を越えて家族の待つ故郷・木更津へと帰る瞬間だったのです。

日本人の勤勉さと誇りを体現するこの史実をもとに、新連載「活鯛御用」では、江戸の食を支えた漁師たちの知られざる物語を紡いでまいります。

「活鯛御用」作品紹介はこちら


2024年11月4日